忘却の残留放射線とコロナウイルスの忘却と廃墟
数ヶ月前の東京の残留放射線についての記事がこちらに掲載されています。
今、そう言ったことに興味を持つ人はほとんどいません。
新型コロナウイルス COVID19でもちきり。
残留放射線に興味を持って欲しいということではなく、人々は忘れていくと言うことを伝えたいと思います。
新型インフルエンザ2009のことを覚えている人はほとんどいません。
私は、クリニックで混乱の中にいたので良く覚えています。新型インフル専用のワクチンの争奪戦も。今では、季節性インフルエンザワクチンに普通に混合されています。
もうすぐ、新型コロナウイルス COVID19もそうなるでしょう。
人々はコロナはすっかり忘れてしまうけれど、不況と廃墟に苦しみつづけるかもしれない。
再開するアウトプットをデザインしないで、止めるだけではあまりにも無責任。
僕は、新型コロナウイルス COVID19は日本にあり続けるのだから一定期間の共存のルールを考えるべきだと思っています。
友人に尋ねられたので、PCRの限界についてもお話ししました。僕の知り合いの話を紹介しました。
日本人全員PCRなんてこと言うひともいましたが、毎日、数時間おきに全員PCRやりますか?
少しコロナ陽性の人に接触しただけで、濃厚接触者として医療者が引っ込んでいっては自滅してしまう。コロナ専門医療施設の交通整理をしていないから、どの総合病院にもコロナ陽性の方はいらっしゃる。すでに一つの建物内での共存が普通になっている。
数年間のウイルスと共存する何か新しいルールが必要とされている。そして、その答えは現在の自粛ではあり得ない。
完璧な隔離を目指すと、「策士策に溺れる」ことになる。もう溺れそうになっているのかもしれない。
オーバーシュートやアウトブレイクしなかったけれど、経済がブレイクでは困る。多くの人々の生活がブレイクして露頭に迷うのでは、ウイルスがある程度蔓延した方がましだったかもしれないことになる。経済的なつながりや時間的なつながりが切れてしまうから、金銭で十分に保証なんてできない。
そして、自粛期間が明らかにされていないことが人々に絶望を生んでいる。
自粛要請と、自粛解除方法や計画を示すことは対をなすこと。もし、元の社会の仕組みに戻れないのなら、どうやって暮らしていったら良いかの指針も示すべき。それができないなら、自粛の意味はどこにあるのだろう?それは、ウイルスの蔓延の科学とは別個のところにあります。
もし国が国民のベーシックインカムを保証し続けるなら、資本主義的なものからの脱却になる。僕はそれはそれで良いと思っています。国会で「何割が感染していますか?」そんな質問のやりとりしか聞けない悲しみ。僕はそれ以上悲しくならないように、どうぶつの森に移動しました。
医療者は治療方法を考える時、その後どうなっていくのかを予測してアウトプットを考え患者さんと相談して最適なものを選択していく。得るものが失うものよりも大きい時に方法を選択する。どんな方策が、デメリットよりメリットが大きいか。
もし、患者数の急速な増大を防いで時間を稼いでいるのなら、その間にコロナ専門医療機関を作り物理的に分離すべき。もし、なし崩し的に医療者の抗体獲得を目指しているのなら、元気なPCRポジティブだったスタッフの増加はクラスターと呼ぶべきではない。「生ワクチン摂取後抗体獲得パワーアップ中」と呼ぶべきか。彼らは、人々を守るかけがえのない強い戦士となります。医療者はみんなそんな覚悟をしている。
僕は、ブラジルは行き過ぎだけれどもスエーデンの間に答えがあると思う。多くの大都市で鎮静化に向かっているのだから、抗体獲得がきちんとなされているはず。オーストラリアの研究でもそうなっています。患者の再生産があったとしても、極少数だから収束する。不完全抗体はどのウイルスにもあり得るけれど、メインストリームではない。
不安を煽るのでは無く、自粛によるストップをかけるだけでなく、身をかがめつつ建設的な方策を練ること。為政者や感染症対策チームからそんな話がいつ聞けるのだろう?
数年後には忘れ去られてしまう感染症に、経済が復活不可能に破壊されることだけは避けてもらいたいと願っています。
ウイルスはいなくなるでしょう。人災による廃墟は残り続けます。そうならないように願っています。
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