新型コロナウイルスの終戦 / 混乱を無くし実をとることが勝ち / その1 プロローグ
という報道がなされました。
「第2波での致死率が低くなったのは、検査体制が整備され軽症者などが多く見つかるようになったことなどが影響している可能性があるということです」
「つまり、当初は患者数を把握せず母集団を少なく見積もっていたので(分母が少なかったから計算上)致死率が高かったけれど、ちゃんと調べたらたいしたことありませんでした。(もしかしたら、もっと低いかも)」ということです。はっきり言って計算ミス。
既に今年の3月の時点で既に明らかにされていました。PCR検査数に従い元気な陽性者が膨大になるにつれ死亡率や重症化率は激減を続けています。死亡率0.5以下が予想されていて、インフル並みもしくはそれ以下かもしれないとされています。
それでも現在、新型コロナの指定感染症のレベルはトップの死亡率を誇るエボラウイルスと同等の2類以上に分類されています。
指定感染症のレベルをエボラ並みのままでよいかどうかが問題です。
こちらにわかりやすい図があります。
私たち国民がうけた甚大な被害は、間違った計算を元にしたものでした。重症度についての説明は、遥かに強毒へと大きく振れてなされました。その後の説明はなく、メディアもコメンテーターも含めやりっぱなし。政策の総括もなく、忘却にまかせることになります。
実際よりずっと強毒と報じられ、長期間の自粛を強要された私たちには悪夢でした。不安をあおった人々はなんだったのでしょう?世界的にこうやってファクトを伝える論文が発表されていても、無視され続けてきたのです。
私は、最初から人々の悪夢を覚ますお手伝いをしつづけてきたのでうれしい知らせがやってきた感じです。
さらに、状況についても判断を間違えている。そもそも第2波ではなく、フェーズチェンジじて蔓延期に入っただけです。たぶん本日、プレジデントオンラインに新しいコラムが掲載されるので、そちらをご覧ください。
PCR総数を増やして、陽性者の掘り起こしをしたことが増加の原因で微減しつつそのままが続いています。減速のスピードが落ちているという指摘は蔓延期に入った通常のことなので、注意が必要ということにはなりません。そもそも、インフルでやっていないので全例調査も必要ありません。
これが最終形。
薄く広がるウイルスの全貌を把握する技術を人間は持たない、とずっと私は言い続けてきました。結局日本では薬もワクチンもなくてこうなので、ワクチン打たない選択をするかもしれないレベルです。ショボいカゼだと思うので、私は最後でいい。必要なければ打たないかもしれません。
フェイクと戦いファクトをお知らせする国民の皆さんの過剰な恐怖と不安の継続を断ち切る努力は、少しずつ実をむすびつつあります。
けれども、ここにきて次の最大の難関が続いています。
指定感染症のレベルを下げるという「終戦」を迎えるべきです。
この問題は総合病院の赤字とか患者さんの受診控えとか、防護着が不足するとか、医療者の心が病むとか、そんな小さなことではなく日本の医療自滅(医療崩壊ではなく)を防ぐための大切なことです。
コロナにエボラに対する対策で戦い続けると自滅するから、そういう戦い方は終わりにすべき、ということです。
ワカサギを釣るために、小魚1匹に対して1艘のカジキマグロのトロール船で対応するようなものです。例えは、蚊一匹ずつに殺虫剤1本ずつでもかまいません。重装備過ぎということです。
厚労省は、戦前から綿々と富国強兵のため国民の健康のため作業を行ってきました。コレラや赤痢、ペスト、結核、ポリオなどの感染症を制御し、撲滅することを目標に掲げてやってきました。そうすれば、病に伏す人が減り労働力の減少を防げます。「厚生労働省」となっているのは、その側面もあります。
このような薄く広がる弱毒ウイルスの場合は、撲滅を目指して隔離政策をとると社会が回らなくなり国力の低下を招きます。目標の設定を「ウイルス撲滅」や「ウイルスの全容解明」「疫学調査」にすると現場は崩壊し自滅します。
厚労省の方にお伝えしたい。皆様の政策成功は、何回もやってくるコロナウイルスの小さな波を上手に乗りこなして「実を得た時」です。その時に、国民と喜びを分かち合いましょう。
決して、国民を言うなりにさせた時ではありません。法律を作って国民に強制的に言うことを聞かせて制御し、感染症を撲滅させるという勇ましい歴史やポリシーに反するかもしれません。今回は、その戦法は通用せず敗北します。勝つことを念頭において政策決定していただきたいと願っています。
具体的な話をします。
もし、指定感染症が現在のままだと、冬の通常の感冒を診ることができる医療機関の数自体が激減します。市民が普通通院している地元の医療機関は、軒並みコロナが混じっているかもしれない感冒を見ることを拒否せざるを得ないでしょう。
恐ろしいからではありません。物理的に指示通りに診療できないという指定感染症のルールのためです。宇宙服を着て内視鏡し続けることはできないし、フラットな作りの整形外科もムリ。医療モールの内科や小児科は動線が他のクリニックと重なっているので全滅です。自宅とクリニックが近接している先生方もムリでしょう。耳鼻科眼科はもちろん皮膚科も難しい。
はめ殺しになっている開けることのできない窓のビルの診療や透析の施設も、全て感冒お断りになるでしょう。換気が指示通りにできません。
陰圧室を持つエボラと同じ感染対策で患者さんを診れる市中の医療機関なんて、日本に数えるしかありません。現在の指定感染症は、そのレベルに設定されています。
じゃあ、冬の感冒患者さん数百万人を屋外でまず保健所がゲートキーパーするのか。保健所の職員の人々は、すでに疲弊しきっているので、過労のあまり休職と退職を考えるでしょう。
あるいは、まず大量の感冒症状の元気な患者さんをエボラも診れる指定医療機関で集中して診るのか。通常業務の他に、です。そして、それらは早晩崩壊するでしょう。そして、多くの他の疾患の患者さんが亡くなっていく。容易に想像がつくことですが、なにも対応策は今のところ公開されていません。寒くなる前に寒気がしてきます。
厚労省はお役所なので、国民の幸福に目が向いていなくても仕方がないと思っています。けれども、その政策が国の存続を棄損するのは彼らにも本望ではないはずです。厚労省が自分たちの政策で国を混乱におとしいれてしまい壊してしまうなら、さすがに政策を変更するでしょう。
自分たちの存在が、富国強兵どころか国体を棄損してしまう存在になるのは避けたいのではないでしょうか?
一つの感冒ウイルスの対応についての設計ミスで日本の先進医療全てが崩壊するなら、厚労省や専門者さんたちの失策と言わざるを得ません。ウイルスが弱毒であることが証明されたのですから、医療崩壊したらウイルスのせいではありません。
既に死亡率計算の疫学で失敗しています。補給経路を確保しないで、プライドで戦地拡大をし続けた机上の空論のようなものです。設計ミスは、敗戦にしかなりません。
冬になる前に、指定感染症のレベルを下げるという終戦戦略をとらないと自滅します。対応がエボラ並のままということは、そういうことです。恐怖を巻き起こし世論をあおり、法律を作り、国民を制御するという前時代的な方法論はこのウイルスには通用しません。やりたい気持ちはわかりますが。
それよりも、ご存知の通り国際情勢が大きく変わりましたのでそれに応じて航路を変えなくてはいけません。
国民が自然に有していた獲得免疫が最大のシールドになっていますので、それをもっと信じて大上段に太刀を振り上げる必要もありません。新型インフルエンザの時には、流行した年の秋になる前に指定感染症のレベルを下げました。コロナは、実態がわかってもまだ審議中。
それが、現在のたった一つの最大の危機です。
同様の内容のお便りを中央に近い大先輩にしたためてみました。日本を混乱から守らないといけないと思っています。
それに、最初は未知のウイルスだったからやりすぎだった、と言い訳しても誰も責めないでしょう。未来、きちんとしていただくことの方が大切です。
(厚労省の歴史は、戦争だけでなく戦後の復興とも関係が深いものです。保健行政も色濃く昔からの歴史を残しています。昔、子供のころに父がお借りして住んでいた広い離れもある家が、陸軍少佐が使われていた家でした。土壁の匂いや、床の束石と基礎石をたしかめるため床下にもぐって探検して叱られたことを懐かしく思いだしました。)
>その2は少し後に
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