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2021年2月10日 (水)

医療情報はインフラ / 雲の上のプラットフォーム

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ひとり潜って向こうを向いている水鳥です。僕は、こんなふうに世の中の流れと関係なく暮らしているんだと思う。

プラットフォームについていろいろ考えてしまうことが多くなりました。

つらつらとお書きする文章に投げ銭をしてくださる人もいるらしい。

昔、「あなたならメルマガをすれば儲かります」と親切にアドバイスしてくださった編集長さんがいらっしゃいました。お手伝いしてくださる、絵や漫画を描いてくださると申しでてくださった色々な方がいらっしゃいました。

けれど、僕は断りました。もったいなかったかもしれない。

でもお金を払った人だけに、大切な医療情報が届くのは良くないと思いました。

 

☆☆☆

それが良かったのかわかりません。

どんなに資料代がかかったとしても、長い文章でも、僕は無料で公開してきました。

それがキホンだと思っています。

料理のレシピに特許はありません。

インフラに近い医療情報だって一緒です。

生き方のレシピだって無料がいい。ゲーテだって、カントの哲学書だって、古本なら数十円で買えます。

 

☆☆☆

クラブハウス!

僕は、スピーカーは登録制だけれども聴講は自由なのかと思っていた。

けれど、招待された人たちだけがお話をきける感じのプラットフォームでした。

いくつかフォーラムを聞いてみて、何かスノッブな感じがしたのも違和感を感じました。こういう空間もそれなりに楽しいけど地面をはうようにくらしている僕の住む世界とは別世界かな、とも思います。

僕は、訪ねてきてくれる泥だらけの働く凍えた手を一つずつリアルに温めてあげて暮らしてきた。その中で見つけたものを共有しようと公開してきました。医学会発表で、治療方法や見逃しやすい兆候についても伝え続けてきました。プレジデントオンラインのコラムもその延長。

リナックスのように、共有して皆で作りなおして会話しあって人類の叡智が前に進むっていうのとは少し違うかなとも思う。

良いスピーカーのラウンジには課金、みたいになっていくんじゃないかと思う。

すでに僕には遠い世界のアプリだけれど、そうしたら、もっともっと、どんどん遠くなっていってしまう。

ジョブズは退学になっても、大学の後ろで講義を無料で聞いてアップルの多様なフォント作りにつながりました。関係ないか。

しゃべっておいて、申し訳ありません。ちゃんと時々うかがいます。

 

☆☆☆

皆、いい、いいとほめているから、僕は偏屈で考えすぎでおかしいんだろうと思う。

やっぱり会って話をするのがいいなぁ、と思う。

1000人でもみんなゴチャゴチャしゃべっちゃえばいいじゃんと思う。立食と一緒です。挙手なんかないもん。フフ。

自分は変えられないから、しかたのないことです。

昔から「なになに君なになにちゃんは、ここに来れないんだよね」みたいなクローズドの内緒の飲み会は苦手でした。

見えない壁をつくるみたいで。内緒で悪口みたいで。みんな友達、みたいになっちゃう僕には苦手な世界でした。

 

☆☆☆

陰で言われる悪口を聞くと僕はいつも「うっせぇわ」と思っていました。ネガティブからは離れるようにしていた。
「うっせぇわ」いい歌です。共感するし、カワイイ。何回もきいてます。元気がでる。未来を作る。

彼女も、やがていいお母さんになるんだろうな、と思う。同級生のパンク少女は、IT企業で働くいいお母さんになってます。

でも大人もいっぱい「うっせぇ」っていってるんです。大人は諦めている。生きてかくっちゃいけなかったり子供を育てなくっちゃいけなかったりローン払わなくっちゃいけなかったり同僚が辞めて一人ぼっちになって大変になっても仕事つづけなくっちゃいけなかったりするから飲み込んでしまう。言っても変わらないから、カオナシみたいになんでも飲み込むのが普通になっちゃう。

こども、若者、大人、年寄り、は繋がっていて境界線はありません。大人は時間が経過した子供です。人はかわらない。

大きな声で言ってカッコイイのは若者の特権だけど。大人はブザマになるだけです。

 

☆☆☆

技術の進歩はすごいです。

不可能と思われたものが、どんどん可能になる。

新しいものがたくさんできてくる。

でも、リアルな人間の幸せが何か、という軸足をしっかり持っておきたいと思っています。

僕は、咀嚼してわかりやすく説明することは得意みたいです。

論文を読んだり、本を読んだりするにはお金も時間もかかるけど、それを困っている人々から回収しようとも思わない。

 

☆☆☆

やっぱり、「・・・は、判りました。ところでリアルな人間の幸せとどうつながる?」という軸足をしっかり持っておきたいと繰り返し思います。

僕の仕事は、おなかが痛い人、咳が出る人、頭が痛い人、花粉症でズルズルの人、手術が必要になる人、みんなリアルです。

月曜日も大忙して、常連さんのお母さん、腹痛で倒れそうな方、大学病院からの難しい方の紹介とかでてんやわんやだった。紹介後無事、大きな病院に入院して助かった人たちも複数いました。みんなリアル。挙手指名どころじゃない。みんな挙手。

昨日も今日も似たようなものです。

スタッフ総出で対応しました。看護師さんは駅でサンドイッチを歩きながら食べて医師会にまでいってくれた。カワイソウ。

プラットフォームは難しい。まだまだ発展途上だとおもう。いいも悪いも無いんだと思います。その人がやりたいようにやる自由が残されていればそれでいいんだと思います。

これからも変化は続いていくはずです。僕は、リアルのてんやわんやの中で暮らしながら雲の上の世界では変化は続いていくんだろうな。

冷蔵庫の飲むヨーグルトをグビっとスタッフみんなで飲んで腸内細菌を整えて抵抗力をあげて、今日も頑張ろう。

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