虹色のクジラと白い鳥
数日前、美しい夢をみました。
後光をさしたクジラが空をゆっくりとこちらに向かって来る夢です。しかも並んで2頭。
周りには無数の白い鳥がいて、クジラの周りを旋回していました。
クジラは遠い空の上だったけど、周りをめぐる鳥たちの中の数羽がめのまえに飛んできました。
☆☆☆
鳥たちは遠くにいると小さな白いカケラなのに、目の前を通過するときにみると大きなシラサギでした。
曲がったくちばしから翼も足先の細い爪まで薄い緑のペパーミント色の鳥も混じっていました。羽の根本は白く色が薄くなる。一枚一枚の風切羽は大きくて空の色を透過していました。雄大。ゆっくり羽ばたいていきました。羽ばたくときの風を頬に感じました。
一瞬、鳥の大きめの目と視線があいます。
自然界に存在しない鳥。全身が薄緑色のフラミンゴのような手足の長い鳥。
僕は虹色に輝くクジラに目をうつしました。あまりにきれいなのでずっと空を眺めていました。
写真に撮ろうと思う気持ちもおきず、ただただ眺めていました。
☆☆☆
見えていた風景はコピー用紙の裏紙にかきとめたので週末アクリルを出してきて描こうかとおもっています。
細かいところまで思い出せます。
キャンバスはアスベストが入っていると言われて使わなくなった珪藻土マットにジェッソを塗って石版にしようかと思っています。薄くジェルメディウムを溶いて浸透させて乾燥させれば固定できるんじゃないかと予想しています。
僕の夢はVRみたいなので絵に描くことができます。味も触覚も嗅覚も全部あるので、起きるまで夢なのがわからない。攻殻機動隊が好きなのは、そういう経験からです。
☆☆☆
バトーに言われそうです。「それもそいつが生きているリアルのひとつ。現実と夢、何が違うんだ?」と。
どの人間も他の動物達もウイルスも細菌もその生命システムがつくりだす海の中を生きています。そこから見える風景を生きている。
冒頭の透明な青い水を鯉が泳ぐ絵も同じです。花壇の中に額縁のように直線で切り取られて白く透き通る水をたたえた池を、錦鯉がゆったりと並んで泳いでいました。透明な鯉の上を白いけど七色のアモルファスな蝶が舞っている夢を絵にしたものです。
鯉は同じ方向にゆっくり泳いでいて、深い青と表面の透明な水が印象的でした。見方によっては水面上の空中を鯉が泳いでいるようにも感じました。
☆☆☆
かきとめておくと絵を見てくれた人が感想を言ってくださって喜ばれることも多いです。
空でクジラがゆっくり頭をもたげるカラダの曲線は美しかった。
生き物のあたたかな曲線は人に感動を与えます。
週末に描こうと思います。まずは石版の準備から。
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