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08.新クリニック/未来の医療をめざして

2021年10月 2日 (土)

ALSが治る未来 / チロシンキナーゼ阻害薬 ボスチニブ

Wcn2021

内服薬のボシュリフ(ボスチニブ)でALSの進行がとまりました。

Drug that stops ALS progression found using iPS cells from patients: Kyoto Univ. team

以前から注目していた薬剤です。

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2年前に血液内科でもないのに、製薬メーカーの方にクリニックに副作用と作用について説明に来てもらったことがあります。

長時間お話をおうかがいして情報を得ていました。治験の結果がキーオープンになりました。

その後いろいろボスチニブやチロシンキナーゼ阻害薬の論文を読みあさりました。細胞内の異常蛋白をへらしたり、シャペロンタンパクへの負担を減らします。その結果、神経細胞保護効果につながる。

シナプスを介したり神経伝達物質を介したりするんじゃなくて、ALSの人の神経細胞に起きている悪循環を断ち切る薬です。ALSで起きているメカニズムそのものを解決するアプローチ。

国際神経学会で発表される予定です。

この治験に入れるように他の治験は避けて患者さんのエントリを検討してもらっていました。予見が当たってよかった。

遅らせるんじゃなくて、止めたんです。飲んでいれば進まない。もう、それで十分。たくさんの人々を診てきて看取ってもきたから涙がでてきます。本当に泣けてくる。

「科学的にALSを制圧することが視野に入ったのではないか」

神経内科医がALSを治せる日がきました。

すごい!!!!!!!!!!

2021年8月12日 (木)

2類のまま自然に治療体制も変容し溶けていく / 平和な秋葉原

Gandam0812

人影もまばらな朝の秋葉原。

良いお天気が続いています。

若い人が入院し退院することを繰り返しています。死亡者は増えない。陽性者が増えても問題ない。

ときどき肺炎になって悪化して治療して帰っているだけです。その繰り返し。必要なら器を大きくすれば危機はなくなる。

多くの人々がファクトを学ぶようになりました。よかったですね。マイルストーンを一つずつおいてきて、ファクトのある場所へ閃光弾もあげてきたので感慨ひとしおです。

「誰かが言ったから」ではなくて人々が正しいものを自分で考えて自分の判断して、自分の自由を守らなくっちゃいけない。そういうふうに、ずっと思っていました。ロボットになっちゃだめです。自由を守るためには、自分で考えて自分で生活する力がないとだめです。

自分の判断でやったら間違っていても得るものがあるでしょう?うまく行けば自分の手柄だしメダルになります。どっちに転んでも幸せです。

 

☆☆☆

今朝、なんとなんと東京都の先生方が「自分のクリニックで初期治療の点滴をできるようにしたい」と言っているとのニュースがながれました。抑圧以外何もしてこなかった偉い人の押し切られた苦り切った顔がなんとも言えませんでした。

「入院患者以外に使いたい」って、わかりにくいから「診療所で点滴したい」って直接いえばいいのに。保健所の手(専門家会議のネグレクト)から自分たちに取り戻して、(自分の患者さんを守りたいから)自分たちで治療したいって言えばわかりやすいのに。

さらに「治療して帰れるんだから、それ用のベッドを総合病院も増やしておいてほしい」とのこと。すごいびっくり!

コロナ陽性者を診療所が自分で治療したいというニュースだからです。

1.コロナ陽性でも恐怖対象でなく治療できる感冒ウイルスの一つと認識

2.初期治療の重要性。自院内でインフルのラピアクタのように治療したいとのこと。デキサメタゾンや抗炎症薬だもの。

3.点滴して酸素流せる(ネイザルハイフロー、酸素マスク)ベッドをいろんな総合病院に作ってほしい、と。一定期間で帰れるので自分の患者さんを具合悪い間、高回転で加療してほしいとのこと。正しい認識。

を提案したことになります。すばらしい!

もう、特別視しないで、そのへんのウイルス。2類なんだけど。現場での弾用的な運用です。冴えない専門家委員会や医師会の悪徳コンサルから、現場医師が自分の患者さんを守るために静かな反乱をおこしました。

 

☆☆☆

緊急事態宣言なみに2類がファクトの前に意味を失ったのです。何をしたって去年からコロナはコロナがやりたいように広がっています。今も、それを観測しているだけです。陽性者数と死亡者数は自然現象からリンク切れしました。どうやって治療するか、の局面に入っています。

あからさまに反対しないで正しいことをしていく姿は正しい。破滅者とあらそっても時間と労力がムダなだけです。医療者は、そうやって逆風を切り裂いて正しい意思と誠意をもって患者さんのために身を挺して働くだけでいい。すばらしい。

専門家会議は社会を破壊しただけです。一度だってウイルスを封じ込めたことはないでしょう?

国民が努力しなかったからではありません。このウイルスがそういうもので、人間はこういったウイルスの広がりを止められない。やれるように思った傲慢さが、社会を破壊したのです。
PCRも治療に結びつくもの以外は、人を断罪する以外あまり役にたちませんでした。

 

☆☆☆

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アルコールやマスクを配り、必要な薬を手元においておいてもらって、専門家会議や保健師の無責任な無治療(初期治療ネグレクト)から大切な患者さんを防ぎ、正しいと思うことを静かにしてきた僕は本当にうれしい。

医者って患者さんを守るために存在するんでしょ。

不安煽って、パニック大きくして、全体主義で若者をつぶして、自殺者を増やして、日本を壊して、人流を断って社会を壊して、PCR無限にやって無症状の人々を断罪するだけ断罪して、何が面白かったんだろう。

そんなことでもうけたって、札束の前で自分のやったことは忘れないから老後まで自分を苦しめるだけじゃん。

サイコパスならうれしいんだろうか。僕には理解できない。

自分で治そうって言ってくれた東京都の先生たち、ありがとう!!!

 

☆☆☆

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秋葉原から応援しています・・・アキバっぽいでしょ。専門家会議なんか2類と一緒に溶けて無くなってしまえばいいんです。議員さんたちが続々とお盆に地元入りしているのに、人流5割減らせって何?国民はお盆に高齢の両親に会うなって何?
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国民に言う前に、与野党両方の政治家の先生に一人ずつまず言ってほしい。専門家会議から議員会館のお部屋に1枚ずつプリント配って「国民のかがみになる行動をおねがいします」って握手すればいいじゃん。仲良しなんだから。

そっちでやっていればいいです。

国民は自分で考える。今日も里帰り前の患者さんを励ましました。

 

☆☆☆

僕らは、治療にあたる。それだけです。困り果てた人を昨日も救いました。簡易検査で陰性をお知らせしただけで涙ぐんでいらっしゃいました。カゼかどうかわからなくて泣くなんてオカシイ。

通常、日本では持病がないわかものは重症化しないという原則はデルタでもラムダでもイータでもかわらない。きっとΩオメガまでかわらない。どんなに変化していってもコロナ兄弟だから、コロナの性質から離れることはありません。エボラにはならない。

それだけのことだったんです。去年から。こうやってフェイクの恐怖はファクトの前に溶けていってしまうんです。

誇大なこと言っていた人々は滅びればいい。札束はもうありません。立ち去るべきです。

若者にワクチンを強要してはいけません。あと一月もすれば、もっとわかります。

 

☆☆☆

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つらつらそんなこと昼休みに書いていたら、なんと「東京のコロナ「制御不能、自分の身は自分で守る段階」都モニタリング会議 」とのこと。ぶん投げて終わりました。でも何も変わりません。専門家会議は何もしてこなかったので、彼らが仕事を放り投げても何もかわりません。

現場の医療者が、彼らと無関係に淡々と作業にあたるからです。

最初から制御不能だったんじゃないですか!制御できたことあります?ひどい話です。まるで、都民や国民がクソだから制御できないってことみたいです。

そうじゃなくて、「陽性者制御をする能力を私達は始めから持っていませんでした。申し訳ありません。僕たちはトロいから、やっとそれに今日気が付きました。遅ればせながら、治療ベッドを増やして治る人のための治療中心の局面に移ります。やるだけやって焼け野原にして、東京都の貯蓄もみんな使っちゃって失敗して、申し訳ありません」が正解でしょう?何言ってるんですか。親分は、ドブさらいしてPCRやってゼロコロナ目指すらしいです。そっちでやっていればいいです。

自分の身は自分で守れですって。じゃあ勝手にやります。あなた達どっかいってください、です。普通。

東京都の先生たちが朝、言っていたじゃないですか。

失職した人、自殺した人、飲食店を畳んだ人が浮かばれません。傲慢にもほどがあります。老舗のひとだって、泣きながら店をやめたんです。屋形船だって濡れ衣だった。はとバスだってなんだって。学校に入学したのに学園生活おくれない子どもたちもみんなそうです。

こうやって人を傷つける人たちは、ほんとうに大っきらいだ。

 

☆☆☆

どんな局面だって治療する方法があるし、みんなを守れる方法があります。みなさん心配しないで大丈夫です。崩壊なんてしていません。

初期治療もあるし、若い人はほとんど無症状。ワクチン打った人も守られています。

無責任に投げ出す専門家会議がぶん投げてくれたほうが効率がいいってもんです。地元のお医者さんが守ってくれるから心配しないでいいです。

いざとなれば、総合病院は新型インフル並みのそれぞれの病院なりの感染制御コードで治療の心づもりや準備をしています。

大丈夫。

現場の医者をなめられたら困る。僕らは人々を守る。専門家会議のネグレクトから守る。

 

☆☆☆

追伸

長尾先生がTVでおっしゃったらしい。

「救急病院に行く人は、いきなり重症化しているんじゃないですよ。どこかで診断されて、1週間か10日放置されるから、ああいう状態で行くわけですよ」(木蘭さんの書き起こしを発見)

そういうことです。専門家委員会が指導してきた「治療ネグレクト」は。ひどいはなしです。去年から分かっていて今も黙っているんですよ。初期治療が大切なんです。自己免疫性メカニズム、サイトカインストームの嵐が起きないように鎮めていれば、患者さんの体力で治っていくんです。すり抜けて具合悪くなる人だけ治療すればいい。

やっと言える。一つずつ、言えるようになりました。複数の人が同じものを観察して初めて科学だと思っているから明言しませんでした。法律も憲法も変えなくていいです。初期治療を東京の先生方が提言されたようにしていけばいいだけです。大急ぎで。

人間ではなく、自然法則のファクトの光が悪徳コンサルの輪郭をあぶり出してしていきます。受け入れられていった地動説と同じです。

2021年7月10日 (土)

Marshmello in AKIHABARA 2021 0710 / マシュメロに秋葉原で会った日

Mashmero

I met Marshmello in AKIHABARA today!

マシュメロに今日、秋葉原で会いました。

可愛かったから手をふったら振ってくれました。すごい人って、普通にいるもんです。ビックリ。

もっとちゃんと挨拶すればよかった。何かニセモノのフェイクかとおもいました。

でも写真撮ってるスタッフ数名と、後ろに黒人の大きなセキュリティがいらっしゃるのを発見。車に乗る前を撮影。

 

☆☆☆

 

そんなに大きくないスマートな人でした。今日、東京暑いからかぶりものつらいかも。

 ホンモノのだったのかな?

みんなキャーキャーいってなかったけど。

でも、ホンモノだったらうれしいな。

ちょっとご褒美。ときどき聴いているから。

 

☆☆☆

午前中の仕事終わりました。

これから、かのまんさんのトークショーです。

がんばろう。

2020年9月28日 (月)

TV番組の収録 / 栄養アドバイザーとして

Zoom

無事、TBS・JOKRのTV番組の収録をZOOMを使って終えました。
クリニックへの取材はその前にあって、スタジオに行って収録の部分がネットに代替された形です。

スタジオの俳優さんのアドリブのお話はおもしろかった。

適切な切り返しの瞬発力はプロです。

アドリブの質問もあったけれど、決められた時間でお伝えしました。

FM東京の時もそうだけれども、20秒、1分、2分、3分・・・と言われればストップウオッチ無くても、大体その時間でお話できます。

昔から自然にできたことです。

たいてい必要な要点は短い時間で済みます。

説明する部分を調節すれば良いとおもっています。
楽しい思い出が、また一つ残りました。

若い人からご高齢の方まで、役に立つ番組になったと思います。

放映日が決まりましたら、またお伝えしようと思います。

クリニックが監修した地中海式ダイエットを取り入れた和食お弁当も完成しました。
栄養面でも、一歩ずつでも前に。

2020年6月17日 (水)

夏の頭痛について取材にいらっしゃいました

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健保組合の雑誌の取材の方が見えられました。

夏の体調不良と、夏の頭痛についてでした。

雑談も面白かったです。

建設的なメディアの方がいらっしゃること多くなって、ちょっと嬉しいです。

一つずつ。

2020年6月12日 (金)

マスク頭痛とテレワーク体調不良

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マスクをする機会が増えました。
いろいろなマスクが出回っています。

それにつれて、マスクをしていると頭痛がするという方が増えています。

マスクは通気性がわるかったり、
口呼吸による体温調節機能が低下したり
以前、TVプログラムでもお話した耳のゴムによる頭痛が起きたりします。

“マスク頭痛”と呼んでいました。

その他のメカニズムもあります。

予防や治療方法もあります。

今日学校の先生にお伝えしました。

テレワークでの体調不良(テレワーク体調不良)も重なっているので、
クリニックにいらした方に
まとめて良いアドバイスをしています。

従来のことがらからアドバイス行えます。

こういう状況下だからこその、頭痛専門医のアドバイスというのがあるんだと感じています。

2020年6月 9日 (火)

コロナを恐れず難病の人のため診療を続けた思い出 日本ではカゼ・コロナ2

Jasmintag

外にはコロナウイルスが蔓延していて、外出しただけで感染してしまう。
あの人も、この人もコロナウイルスを持っているかもしれない。
電車のつり革なんてもってのほか。
スーパーで買ったパッケージもアルコール消毒してから冷蔵庫に。

そんな中でも、僕たちは通常診療を続けました。
上記は全てフェイクだと知っていたからです。

でも、マスクもアルコールも無事復活しました。

診療を続けて、通院加療が必要な患者さんを拝見しつづけました。

美容家の佐伯チズさんが筋萎縮性側索硬化症のために亡くなりました。

コロナの恐怖をメディアがあおっているさなかでも、難病の患者さんのための処置を地道にすすめていきました。

連日の通院を続けていただかざるを得なかったけれど、何も起きなかった。
ご家族も彼らも感染することはなかった。

東京高輪病院との医療連携を新たに結ぶところにまでなりました。
医療連携の看護師さんとも沢山おはなしして、連絡を取り合いました。

いろいろ大変思うところがあります。

僕らは今後も地道に、きちんとした診療を続けていこうと思っています。

2020年6月 1日 (月)

雇用をまもることは、仲間を守ること

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新しい食事メソッドの具体的な作成が進んでいます。

コロナで世の中が止まっていても、診療を続け、負けることなくみんなのためになる計画を進めています。

長寿者の方々が食べている食材や内容が明らかになってきています。

保育園が閉じていて、出産後の栄養士さんが来られなかったのですが、7月か8月からの復帰が決まりました。

診療をつづけ、雇用を守ることを頑張ろうとおもっています。

それは、同じ志の仲間を守ることにもつながります。

一つずつ。

 

追記

というエントリを書いたら、“コロナ陰性を証明しないと働けない”なんていうふざけたことが横行していることが報道されました。

無いことを証明するのは、悪魔がいないことを証明することに近くて不可能。しかも、コロナにかかっていないことを調べる方法も無い。

この行為には、3点で誤りがあります。

 

1.できないことを強要していること

2.いろいろな治癒する感染症を理由に雇用中止を宣告していること

3.潜在的にかかっていても発症しなければ病気ではないこと

 

コロナを人にうつすとか気にしすぎです。こういった発症しない感染症を制御する技術を人間は持ち得ない。初期にPCRを多用して封じ込めても、封じ込めなくても、結果は同じになります。かかる人がかかっていき、流行が収束する。人間がやれることには限りがあります。

治る病気を理由に解雇してはいけないのは、当然の理由。

コロナも日本では、カゼ。発症しなければ疾患ではない。日本からコロナをゼロにしようなんて思わない。コロナを警戒する目的は“重症な人の多発を抑え、医療のひっ迫をなくすこと”だったはずです。

隣の人がコロナでも、自分がコロナでも、発症せず気がつかなければわからない。それは罪じゃない。わからないことが罪なんていうから、みんな心が病んでしまう。病気じゃないなら、放っておけばいいです。元気出しましょう!

もし、微熱なんかじゃなくて肺炎の人が多発したら、その地域でその時考えればいいです。そのマインドセットの変換が必要です。

そういった意味でも、無症状者の多発をクラスターなんて呼んでいるうちは、まだまだです。変に調べて陽性になった人、特に子供なんかはかわいそうです。人間はそんな高尚じゃない。高尚じゃないから、職場であやしいだけで差別されている。そこが判っていない。

きっと日本全国どこでも潜在的に起きていることです。放っておけばいいし、知る必要もない事です。繰り返しますが、知る必要がないことはグレーのまま忘れていけばいいのです。

国民に支持を出す司令塔のコロナ感染対策専門委員会の議事録は終了して破棄され、指示を出した側はすべてを忘れています。もう既に指示の根拠は忘却の彼方になっているのに、国民だけ一生懸命になる必要はありません。

2020年5月30日 (土)

日本ではカゼ・コロナ。連日診療の思い出 その1

Jasmintag

この写真は、東京に自粛要請されていた5月2日のもの。秋葉原から人々が消えた日のものです。
クリニックでは2月、3月、4月、5月の連日、複数医師とスタッフ全員で診療を続けました。時短もしなかった。

開けていて救うことができた「コロナ以外の」たくさんの患者さんたちにお会いできました。それを綴っていこうと思っています。

☆☆☆

アルコールが足りない、マスクが足りない、といわれたころは実費配布をはじめました。お上から禁止されるまで続けました。滅菌された容器にアルコールを分注することまで禁じられ何もできなくなりました。クリーンベンチがないので、分注自体を無菌で行うことができなかったからです。そんな必要ないのに。

規定濃度にならないアルコールが高値でうられていたり、厚労省が医療機関に販売したアルコールさえ低濃度と報道されていたり、マスクが高額で取引されるなか、ささやかな僕らの患者さんを守りたい行動は禁止されていました。

コロナウイルスが空気中に蔓延し、ちょっとでも外出すると僕らが呼吸するたびに肺に入り込んでくるがの如く連日報道がなされていました。大量の空気で希釈されてしまえば、そんなのウソなのですが。

僕は、ファクトに従って行動を続けました。マスクしないで電車に乗り、つり革につかまり、通勤しても発熱もしなかったし、1日として体調はくずさなかった。周りの目が気になり出した4月からマスクするようにしたけれど、「僕も日本人です」というポーズに過ぎませんでした。今でも診療中以外は苦しいから鼻は全出しで、N95(ノーズ95%出し)です。

スタッフみんなも毎日体温を測り続けたけれど、全員平熱をつづけました。怖がるスタッフたちを励ましました。

ほぼ毎日僕は、できるだけ客観的にブログをつづっていきました。連日出てきていた最新情報をプロットすると、日本はNYや武漢にならないことがわかっていました。ワイドショーの話はブラフだったし、日本の学者先生の話も何か違う気がしました。

詳しくは書けないけれど複数の救急の先生からいただいていた状況も、海外の医療崩壊の様相とは程遠いものでした。日本では元気な高齢陽性患者数が多くて疲弊されていたことは、最後まであまり報道されませんでした。大量の感染者用病床を急に作れ、といわれたとまどいも報道されなかった。志高いジャーナリストさんは、現場を正確につたえたけれど。

空き病床をたくさん抱え続け、通常診療を停止したため多くの総合病院は経済的苦境におちいっています。総合病院のことは当事者ではないし伝聞だから、僕は書くつもりはありません。でも、報道されていた姿とは随分違います。最後の方は物理的余裕を語る代わりに、精神論を語り始めたりしていました。

そういったことは思い出として無くなっていく。専門者医委員会の議事録がなかったように、なにもかも記録されずに無くなっていく。人々の記憶が次の出来事で上書きされるまでのうたかた。

☆☆☆

大きな違和感を感じながら、僕らは秋葉原という東京の都心で診療をつづけました。
その日その日ブログをつづり、来院された患者さんやオンラインで診療された患者さんが恐怖にさいなまれないよう励ましてきました。僕は、医療者を応援するのもいいけれど、コロナ報道で恐怖に陥った多くの一般のひとびとを励ますべきだと思ってきました。

それに、日々起きていることはコロナだけじゃなかったはずです。ブログでマイナス検索の仕方を書きました。スーパーから食料品までなくなって、恐怖心にさらに輪をかけました。そして、メディアは自分たちにクラスターしながら何も考えず延々とその画像を流し続けた。

「コロナウイルスが恐ろしいということを伝えたいので、先生は日々どう暮らしているか診療しているか取材させてほしい」なんて依頼もありました。即座に断ったけれど。あるいは、「早晩PCR少ないから日本は崩壊するので、コメントをいただきたい」とか。そんなことしたら、ただでさえ疲弊しつくしていた保健所の方々をさらに窮地に追い込んでしまうのは目に見えていた。

彼らに、お上はPCRの大変な作業をする人々に援軍も送りませんでした。援軍がきたのは、戦場がおちついてからです。ちょうど、キングダムで信がランカイを倒して政のところにたどり着いた頃、王騎の援軍がきたようなもんです。

「歯科診療は危険とおもいませんか?」という依頼もあった。歯科診療は、海外HIV流行の苦い経験から感染予防はほぼ完璧。だから問題ないと一蹴しました。歯科医の先生の努力と誇りを守るのも医師の仕事です。

 

☆☆☆
僕は、数ヶ月のあいだコロナについてブログで違和感をかき続けました。何の力ももたないことはわかっていたけれど、記録にはなるとおもいました。リアルタイムに読んでくださった方もおおいでしょう。ときどき電話でお礼や励ましもいただきました。

今となっては、後出しジャンケンじゃない証明になってよかったです。そんな刺激的な毎日をおくりつつ、僕らクリニックのスタッフは電車通勤して患者さんの診療をしました。「日本じゃカゼ・コロナ」なんていっていいつづている異端の僕を、スタッフは遠い目で眺めていた気がします。でも本当なんだから仕方ない。

数ヶ月、コロナかもしれないという人の不安に応え続けました。
体温計が無いという患者さんには、貸し出しました。
マスクがないという患者さんには、処方箋を送る封筒に同封し続けました。配ってしまうなら、売買ではないから違反ではないと判断しました。
小さなお子さんをお持ちのお母様には、分注しない家庭用アルコールをボトルごとわたしました。それなら、違反ではないし日常使いには十分なはずだから。

ウエルパスという専門的な消毒アルコールをボトルごと宅急便で差し上げたこともありました。良い思い出です。クリニックには消毒用アルコールの一斗缶もあったしマスクも何箱もあって在庫は十分だった。助け合い。

2020年はインフルが流行るとおもうから、10月までワクチンの空白をつくらないようにムダを覚悟でインフルワクチンを買取って備蓄しています。コロナは免疫を下げるみたいなので、帯状疱疹ワクチンとともに。そう言ったベテラン医としての先読みの正しさが、多分患者さんを守る。

☆☆☆
前置きが長くなりました。このコロナ騒動の数ヶ月の間、たくさんの患者さんと一緒に病気と闘いつづけました。数人の方は、専門医療をうけたあと回復されクリニックに再来を続けてくださっています。コロナ騒動の数ヶ月は、それほど長い期間でした。これから、そのいくつかのエピソードをジャスミンの花の写真のタグで綴っていこうと思います。黄色い付箋紙に描いたコロナウイルスの絵のタグではなく。

概念や机上の数値ではなく、僕らが過ごしたリアルな日々。

日々ながされる手を変え品を変えの恐怖をあおる報道は、コロナでは無い重症の疾患から患者さんを守り続ける僕らの背中に放たれる大量の矢のようなものでした。具合悪い患者さんが恐る恐る外出して来院されたりしていました。「300」スリーハンドレッドという映画があります。300人のスパルタン兵に、圧倒的多数のペルシア軍が放つ矢が雨あられのように 天から降り注ぐ映画です。

僕ら複数の医師とスタッフたちは、降り注ぐ矢のなかで診療を続けました。今でもブラフや恐怖を煽る文言の矢がにわか雨のように、パラパラ降ってきます。

数ヶ月のあいだの思い出を数話つづろうとおもいます。コロナは日本ではカゼの流行に過ぎないから、すぐに書ける日がやって来るはずだと思ってメモしていました。僕らのような前線のベテラン医師は、患者さんの論文発表や医学会発表もたくさんしているから患者さんに迷惑かからない思い出をつづる方法を習熟しています。

僕にとっての数ヶ月はコロナ関連じゃないことがたくさんありました。真面目な取材もあったし、新しいものを作ったり、教育用コンテンツの収録もありました。スタジオ収録など3密を気にすることができない状況もありました。コロナウイルスに関連しない建設的な作業を続けました。

noteには、短く詩的につづろうと思う。

僕ら医療者が守るべき患者さんが抱える圧倒的多数の疾患は、一過性流行のカゼ・コロナではなく、これからもカゼ・コロナではありません。

2020年5月 2日 (土)

通院の患者さんへ マスク配布を再開しています

マスクの通常購入見通しが立ちました。

来院の患者さんにおひとり1枚ずつマスクを差し上げることを再開しています。
数百枚ありますので、ご安心ください。

よろしくお願い申し上げます。

2020年5月7日

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