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11.絵/詩/俳句/芸術

2022年4月 2日 (土)

俳句を詠んでおたよりする  / 心象を季節に託す日本の心

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今日は、お便りの最後に俳句を詠んで差し上げたおたよりに丁寧なご返事をいただいた日でした。

そのご返事に俳句を詠みました。
大幅に書き足してNOTE用に書き直してみました。

 

 

お便りありがとうございます。

ノババックスも4月下旬に承認されるそうです。
世の中変わりそうです。でももう何も接種する必要はありません。

 

俳句、どうぞ心が向くままに詠んでみると楽しいのではないでしょうか。

私は今は亡き宇咲冬男先生に手ほどきをいただきました。
下の方にある訪ドイツに高齢の先生のサポート医としてご一緒しました。
その際に優仁という俳名をいただきました。

 

先生が、突然マッターホルンに向かうバスの中で
「大和田くん、医師にとって何がいちばん大切なんだい?」
と尋ねられました。空はなんで青いの?みたいに問いは簡単で答えるのが難しい質問です。

私は、少し悩んでこう答えました。

「その人に一番良いと思う誠意である「仁」の心を忘れずに、それを優しく実現して施して差し上げることだと思っています」と答えました。「まず、思った良いことを実現する事故が起きないで医療を行う技術を磨く必要があります。そして、その元になる思いが患者さんにとって良いものでなければマッドサイエンティストになってしまいます。医療に「しろうと」の人々には医師の悪行を見破るのは難しいので、私たちが「仁に仕える」ことを忘れてはいけないと思っています」と答えました。

「じゃ、君の俳句のときの名前は「優仁」だ」と躊躇なく名づけてくれました。なんだか最初から決まっていたみたいに。

「あしたの会」の人生の先輩方は私のことを「ゆうじんくん」とかわいがってくださいました。僕の名前をわすれても「友人のゆうじんくん」と憶えてくださっていた方もいらっしゃいました。

先生は「俳句を目の前にあるものを詠むだけの散文にするな」と教えてくれました。「たくさんの花が咲いたよきれいだな」「雨が降る台風もきてびしょぬれだ」みたいなものです。

俳句の会「あした」は名残おしかったのですが、先生の逝去にともない退会することにしました。先生亡きあと句会のために俳句を作ることがルーチンワークのような感じになってしまい、ものすごく申し訳なく思えたからです。わきあがる心象がないと私には俳句は詠めないんだとおもいました。

冬男先生は、自由に生きたわがままな方でした。それがなんだかモヤモヤした感情になって、心象を作っていたのかもしれません。不思議です。

 

心象を風景に上手に詠み込むことは、日本の知恵の結晶です。

駝鳥の目黒球面に碧き空 
星運行に従う千鳥(ちどり)は海渡る (優仁)

コロナで自滅する人間より、よっぽど鳥の方が賢いと思って詠んだものです。ダチョウのクリクリした目の方が真実(碧き空)を見ていました。

自然の真実(星運行)にしたがって暮らす鳥にはコロナは無縁でした。

そこにある自然に心を写すことは簡単なようで難しいものです。
そこが俳句の良いところだと思っています。

 

私もみなさまとご一緒に、コロナ人災の俗世界を直感で渡ってきたのだと思います。先日のお便りの追伸に・・・

花冷えに耐えた蕾や満開に 

の俳句をお詠みしてお渡ししてよかったです・・・

僕は、時々絵や俳句を添えてお便りしています。

 

みなさまの頑張りとやがてやってくる暖かな春を願って詠んだものでした。
寒い冬を超えるために桜は幹に美しい色素を貯めるといわれています。

さくらの美しい色は、幹や枝でつくられたものです。

みんなは花を愛でるけれども、それを作っているのは夏の暑さと冬の寒さを超えて生き延びた幹や枝です。私は、ときどき夏の暑い日に桜の幹を撫ぜて耳を寄せることがあります。樹を渡る風の音が聞こえるからです。そしてそれは春の色素の色かもしれないと想像をふくらませてくれます。

 

こうやって俳句は小さな言葉に、思いを込めることができます。

どうぞ俳句の意味を丁寧に皆様にご解説してくださった先生にもどうぞよろしくお伝えください。私の心が伝わって、とてもうれしかったです。

丁寧なご返事ありがとうございました。
春を超えて、夏がきて秋冬を超えて、また春がやってくることでしょう。

豊かな暖かな日差しの日々を歩いていきましょう。

2022年1月 3日 (月)

ワタリドリ目の黒球面に広大無辺の碧き空 /のろのろ道をあるくわれ砂粒わたりどり空たかく /永遠の星運行に従う鳥は空蝉の喧騒しらず海わたる

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これまで僕は、足元の前の石を磨きながら一歩ずつやってきた気がします。

冬に山頭火の詩(自由俳句)を読むのが好きです。冬の道を歩いていると、上空を大きな鳥がとんでいきました。人間はカメレオンと同じぐらい狭い範囲でくらしています。

ああ、なんて僕はゆっくりなんだろう。止まって休んでばかりいる。もしからしたら迷子を続けているだけかもしれない。
それに舗装された道を歩いてコンビニにいったり、つくられた鉄道にそって駅から駅にしか行けない。
人間はワクチンパスポートや陰性証明が無いと海を渡れない。
でも鳥は自由に好きなところを飛べて、国境を超えていく・・・と思いました。
年始の自由俳句。

ワタリドリ目の黒球面に広大無辺の碧き空 

のろのろ道をあるくわれ砂粒わたりどり空たかく

永遠の星運行に従う鳥は空蝉の喧騒しらず海わたる        優仁

 

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2021年9月30日 (木)

虹色のクジラと白い鳥

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数日前、美しい夢をみました。

後光をさしたクジラが空をゆっくりとこちらに向かって来る夢です。しかも並んで2頭。

周りには無数の白い鳥がいて、クジラの周りを旋回していました。

クジラは遠い空の上だったけど、周りをめぐる鳥たちの中の数羽がめのまえに飛んできました。

 

☆☆☆

鳥たちは遠くにいると小さな白いカケラなのに、目の前を通過するときにみると大きなシラサギでした。

曲がったくちばしから翼も足先の細い爪まで薄い緑のペパーミント色の鳥も混じっていました。羽の根本は白く色が薄くなる。一枚一枚の風切羽は大きくて空の色を透過していました。雄大。ゆっくり羽ばたいていきました。羽ばたくときの風を頬に感じました。

一瞬、鳥の大きめの目と視線があいます。

自然界に存在しない鳥。全身が薄緑色のフラミンゴのような手足の長い鳥。

僕は虹色に輝くクジラに目をうつしました。あまりにきれいなのでずっと空を眺めていました。

写真に撮ろうと思う気持ちもおきず、ただただ眺めていました。

 

☆☆☆

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見えていた風景はコピー用紙の裏紙にかきとめたので週末アクリルを出してきて描こうかとおもっています。

細かいところまで思い出せます。

キャンバスはアスベストが入っていると言われて使わなくなった珪藻土マットにジェッソを塗って石版にしようかと思っています。薄くジェルメディウムを溶いて浸透させて乾燥させれば固定できるんじゃないかと予想しています。

僕の夢はVRみたいなので絵に描くことができます。味も触覚も嗅覚も全部あるので、起きるまで夢なのがわからない。攻殻機動隊が好きなのは、そういう経験からです。

 

☆☆☆

バトーに言われそうです。「それもそいつが生きているリアルのひとつ。現実と夢、何が違うんだ?」と。

どの人間も他の動物達もウイルスも細菌もその生命システムがつくりだす海の中を生きています。そこから見える風景を生きている。

冒頭の透明な青い水を鯉が泳ぐ絵も同じです。花壇の中に額縁のように直線で切り取られて白く透き通る水をたたえた池を、錦鯉がゆったりと並んで泳いでいました。透明な鯉の上を白いけど七色のアモルファスな蝶が舞っている夢を絵にしたものです。

鯉は同じ方向にゆっくり泳いでいて、深い青と表面の透明な水が印象的でした。見方によっては水面上の空中を鯉が泳いでいるようにも感じました。

 

☆☆☆

かきとめておくと絵を見てくれた人が感想を言ってくださって喜ばれることも多いです。

空でクジラがゆっくり頭をもたげるカラダの曲線は美しかった。

生き物のあたたかな曲線は人に感動を与えます。

週末に描こうと思います。まずは石版の準備から。

2021年5月 3日 (月)

慢性炎症が健康のカギ / 花みかん巡る季節に病なし

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花みかん巡る季節に病なし 優仁

今年も柑橘の花が咲きました。

みかんの花は初夏の季語。ほのかに柑橘に共通の揮発性の良い香りがします。植物系のトップノート。

大騒ぎをして病んでいるのは人間の社会。もちろん病んでいる方もいますが、社会や人々の心ががそれ以上に病んできている。補助金漬けになり、正常な労働と生活が制限されゆがみも悪化している。

 

☆☆☆

鳥は巣作りにはげんでいます。

かんきつの花は純白に輝く。

自然は、人間社会と無関係に健康的に自律してめぐる。自然界の時計は病むことなく健康的に巡っています。

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2020年6月18日 (木)

電車の中の大きな蛾モモスズメを逃がす

Momosuzume

朝、電車に乗ると一区画だけ人がいない場所がありました。

3密の予防? と思ったけれど空いていたのでその空間に移動。
最近は、一つの座席に一人しか座ってなかったりします。

つり革に使わまって、横を見るとスズメガが止まっていました。

でかい。

立派なスズメガです。モモスズメのオスのようです。カイコと一緒でおとなしいけれど、びっくりするとはばたいて地面に行ってしまう。踏まれたり、車内を追いかけることもできない。通勤中だし何も持っていません。

左側にとまっているスズメガを見ながら、よく考えました。彼も困っているはず。郊外の森から出て涼しくて暗い場所を探していたら、どんどん新宿に行ってしまうなんて。女性たちはみんなよけているし、今、この車両で虫と仲良しなのはたぶん僕しかいない。

予備のマスクがあったことを思いだしました。ノーズワイヤをまげて下部を手で押さえると、ちょうどよい空間を作れました。

スズメガは後ろ側が死角になっています。尾の方から近づいて両方の羽根を下から押さえてしまうと、彼らはばたつきません。
大きいけれど、基本おとなしい。

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無事捕獲して、次にドアが開いたときに人に踏まれない場所まで急いで運んで放しました。

マスクには、残った鱗粉だけ。

時間が無くて、マスク内の蛾を写真撮影はできませんでした。
でも、マスク内の蛾を上から見下ろしたとき立派な触覚がとてもかわいい感じでした。
彼の複眼と目があった気がします。

スズメガや 扉ひらかれ 夏空へ  優仁

モモスズメにとっては虫に慣れた人の車両にのりこんだことが、自力では開けられない扉の向こう側へ行けるチャンスにつながった。彼の運も能力のうちです。そう思うと、彼が扉を切り拓いたと言っても良いかと思いました。

俳句は、自然現象の中に心象風景をうたうものです。通常は熟慮して風景を重ね合わせます。今回は、大急ぎで捕まえて放つという素早い作業の“疾走感”を素直に記しました。

慣れない車両の閉塞空間から、真っ青な初夏の自分の空にあけ放たれて飛び立つ風景。

脳の中に、まっすぐな方向をもった直線を描くことも俳句の大切なところ。

どんな時も、その場で環境に適応して全力を尽くすこと。
存在し続ける間、最大のパフォーマンスを上げる努力を続けること。

医療、文章、絵、俳句・・・みんなつながっている気がします。

それを夏のモモスズメは教えてくれた気がします。

2020年1月14日 (火)

白い大きな金魚の絵 / 木造の池を登る

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ゆっくりと、プレコを大きくしたような立派な白い金魚が昇る絵を描きました。

最初、赤いかなとおもうけれど、よく見ると真っ白。
朱、金、黒でニシキゴイのような大きな金魚であることがわかる感じの魚です。

木造の狭い隙間の水の空間からゆっくり木や壁を登っていく。

デジタルで初めて描きました。
まだ勝手がわからないけれど、筆やパレットを洗わなくてよいのは助かります。

なにより、前の絵の具が乾く時間が節約できるので15分ぐらい。サクサクです。

連休中、論文を読みつつデジタルでの絵の書き方やGIFの作り方の基礎も習得しました。
ベクターのアンカーを動かす感覚はちょっと難しいです。

泳いだり走ったりするExだけでなく、プレゼンのスキルをさらに磨いていけそうです。
一つずつ。

2020年1月 3日 (金)

本年度もよろしくお願い申し上げます

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今年の年賀状のデザインです。

活版印刷風にしたくて、少し工夫しました。
謹賀新年の金文字はうっすら。

差し上げた方々にたくさんの金色の星がふりますように、と思ってお描きしました。

本をたくさん読み、運動をして、来年のプレゼンの準備をしています。

クリニックの整備も行なっています。

本年度もよろしくお願い申し上げます。

2019年12月27日 (金)

花の詩 / 透明な音を聴く

風と花

透明な空のかなた 冷たい空に鳥が舞う

列車の扉がうごき 朝陽にホコリが舞う

カゼの流れは そこにある

でも、僕には
それを見ることができなかった

 

君が思っていることも君の言葉も 風のよう

君が感じることも君のぬくもりも 風のよう

確かにそこに存在したはずなのに

感覚が盲目で すりぬけて

僕はそれを見ることができなかった

 

風に流されていった君の白い吐息

大切な記憶すらあいまいになる

存在の記憶すらあいまいになる

グレー色にあいまいになる

 

ああ、 花が揺れている

風に吹かれてゆれている

僕はぼんやり眺めている

君といた夕暮れ

 

君が感じていたこと、君が思っていたこと

僕は見ることができなかった

 

揺れる花をみて

見えない風を感じればよかったと

手遅れながら気がついたんだ

 

僕は、君の髪をゆらす

風を聴くだけでよかったのに

 

ただ斜めに差し込む夕陽が

澄んだ瞳のとび色を染めていた

僕はわがままな感傷にひたっていた
自分勝手にそうしていただけだった

君を輝く風の中にとり残したまま

 

揺れる花を手掛かりに

透明な君の風をよむことができたなら

僕らはもっと理解しあえた

 

揺れる花をみて

風向きに気がつきさえすればよかったと

手遅れながら気がついたんだ

 

僕は、君の髪をゆらす

風の音(ね)を聴くことができなかった

その痛み

そのうずき

その存在 

それだけは失われないと信じたい

 

手遅れながら気がついたんだ  

揺れる花をみて

どんな時間もそれ自体が輝きだったこと

風の音を見つけさえすればよかったと

                        (lyrics by 優仁)

 

 

今週は、偶然花の名前がつくかたが数名良くなって来院された週でした。

花の詩を編んでみました。
かわいい曲をおねがいしています。

みんな、自分で考えて自分の足で歩き始めることができました。
よくなって良かったです。

年末年始は、収録に向けてのプレゼンファイル作成とクリニックの作業。

来年も頑張ろう。

2019年6月20日 (木)

シマリスの跳躍 / 夏空 / お薬はミニマムに

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走るリスのような雲。

しっぽがモフモフしている感じがとても可愛らしいです。

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絵で描くとこんな感じ。
空き時間にコースターの裏にいたずら書き。
やっぱり“ほほぶくろ”がふくらんでいるのが、いい。

夏が近づいてきています。
沢山の患者さんとお話しながら、一つずつ丁寧に作業する大切さを学んでいます。

抗生物質を使わない大切さをお伝えしたりしています。
耐性菌だけではなく、下痢や腹痛を起こす偽膜性腸炎の発生も避けるべき。

佐々木先生と共に診療を行っていることも、とても心強い。
僕らの処方は、減算処方を基本としていてミニマム。

“次”を相談することで、未来が拓ける。

シマリスの跳躍は、とても小さなもの。
サラブレッドのギャロップとは違う。

けれども、シマリスの小さな瞳には、夏の青空や白い雲が反射しているに違いありません。

その先にあるクルミの木を想像しながら。

2018年7月26日 (木)

いちのゆめ / あおいとりのときいろのてがみ / かなたのほしのともしび / ははのうたとひかりのや

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<一嘉さんに捧ぐ>

僕に伝えられることが、
一つだけある

唄が歌えるようになったら
おかあさんが教えてくれたら
読んでみてほしい

今は
“碧いとりのこもりうた”
に包まれて
眠るあなたに

☆ ☆  ☆

僕の元に、美しい手紙が届けられた

この世界に、
「いちか」さんという生命が生まれた


たった20文字ほど
数バイト単位だけの手紙

わずかな、ノイズの混じるデジタルデータが
紙の端に橙色の糸としてそえられていた

Maemerurihataian 碧い鳥が、数千キロ単位の距離を
運んできてくれた

ラシャ紙に包まれた朱鷺色の手紙に、
まばゆい文字が浮かび上がり
ホログラムのように空間に
輝きながら舞い上がる

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